即興について

普段、レコーディングやライブは、譜面に書かれてあったり、プレイする事が事前に決まっているので、いかに楽曲に合うサウンドでとか、うまくとか、単純に間違わないように演奏することにパワーを使う。

 

自分にとって、improvised music(即興演奏)とは、全然違うものだ。

 

即興の場合は、譜面やキーや事前打合せなどまったく無しで行うので、うまく弾く事以外にもいろいろ気を使う。プレイヤーとして何に気を使うか、それが個々が集まりその場で一つの音楽作ろうとする即興演奏の面白い要素となる。ある人は自分らしさを出す事にパワーを使っている。またある人は起きてる音に寄り添いプレイする。方向性をリードする人もいる。それにリードされない人もいる。演奏時間の中でこういった立ち位置をプレーヤーは行ったり来たりする。また、プレーヤー同士がお互いの音を良く聴き、何をプレイするかという判断力と発想力が重要だ。「こんにちは」と言われて、「こんにちは」と返すか、「こんばんは」と言うか、全く違う事をいうか、無視するか、何を言っても言わなくても聴こえているならばそれはリアクションであり、どうするかは自分次第だ。そこで何を言うかが、その瞬間の世界観をつくる。(そう言った意味では、即興は2番目にでる音が重要な意味を持つと言える。)演奏者も人間なので、うまく人間関係(=音のバランス)を守りたい人もいる。例えば、突拍子も無い音がでたときにノリでよりそうかもしれない。そんなときに3人目は「自分は無視して勝手にやらせておこう。それのほうが引き立つ」などと考え、1番最初に変なこと言った人は「あいつ、乗っかってきたけど、あいつ無視した」みたいな思想のやり取りがあったりする。ブッ飛んだ発想力で音を提示してくることは演奏に強い色をつける。そして、バランスを取る立場があるからその強烈な色が目立つ。そんななかで音はその瞬間だけにしか存在しない感覚を生む。その感覚に脚本はなく、次の展開を誰も知らない。

 

僕はセッションと即興は違うと思っている。セッションはミュージシャンが楽しく演奏する事が醍醐味だと思う。ジャズなどのセッションでの素晴らしいプレイは、聴くことも本当に楽しいのだが、音の方向性が基本的にプレーヤーに向いていると思う。だが、即興の場合は、極端にいうとプレーヤー自身が演奏を楽しめなくてもいいし、(生み出す作業なので、個人的には辛いときも。)また、エンタテイメントでもない。方向性はプレーヤーとオーディエンスといる空間に向かっている。その場でその時の一つ感覚を音で生み出し、それを演奏者と聞く側で共感するってことだと思う。そんな意味でも、即興の場合は現場でその感覚を感じる事が大切だ。即興は空間演出なアートだと思うから。

 

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2011.1.19 (wed)
う@Derori
8:30PM~
No Charge

Improvised Music with:
Sassy
Takashi Yuasa
Wata

http://derori.blogspot.com/2011/01/u.html

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